土曜日の競馬は、台風の影響で東京開催は終日雨の中で行われ、1番人気の優勝が一度もなかったほか、3連単で400万馬券が2度も出るなど波乱傾向の一日でした。
台風が過ぎ去った日曜日は、お天気が回復傾向にあるとはいえ"曇り一時雨"という予報で、台風一過とまではいかない様子。予想のするうえでは馬場の回復具合は最重要ポイントですから、朝イチのレースから注意が必要ですね。
さて。日曜日は東西で注目のGIIレースが行われ、東京の毎日王冠には、キャロットクラブから コントラチェックと ザダルが挑みます。さっそく、2頭の陣営コメントをチェックしてみましょう。
なお、出資馬 コントラチェックのほうは、既に別エントリーにコメントを掲載していますので、そちらをご覧ください。
ザダル
クラブ発表の厩舎コメント
20/10/7 大竹厩舎
- 7日は美浦南Wコースで追い切りました(70秒6-54秒1-39秒6-13秒4)。「1週前追い切りだった先週にしっかりと動かしてありましたので、当該週の追い切りは整える程度にしようと考えていました。状態的にもそれで大丈夫と思えました。また、昨今のウッドチップの馬場が重すぎて、今朝もハロー明けでもズボッズボッという感じの状態だったんです。この馬はレースを控えているので直前の変更はしませんでしたが、他では坂路に切り替えたりもしたほどだったんですよ。馬のコンディションだけでなく、そういう状況でもあったので、今朝は半マイル重点でじわっと動かすようにしました。身のこなしを見ても気になることはありませんでしたし、辛口なことも含めてハッキリと言うスタッフたちの評価もまずまずだったので、問題ないと捉えていいかと思います。あとは脚元等のチェックをしっかりとし、無事に輸送して競馬に臨めるようにしていきたいですね。サリオスを筆頭に気になる馬はいますが、ここでどれだけの走りを見せてくれるのか楽しみにしています」(大竹師)11日の東京競馬(毎日王冠・芝1800m)に田辺騎手で出走を予定しています。
いまだ重賞タイトルにこそ手が届いていないものの、前走関越Sの見事な勝利が評価されて、上位人気の推されそな雰囲気です。
ただし、斤量54キロの サリオスを後ろから差すことは、おそらく至難の業。決め手が身上のタイプですが、鞍上の田辺騎手がどの位置からレースを進めるのか、非常に興味深いところです。
重馬場で行われた昨年のセントライト記念では3着という結果でしたが、陣営は特に馬場を敗因には挙げていなかったので、あの一戦だけで重馬場が苦手とジャッジをしてしまうのは早計でしょう。
サリオスが休み明けでモタつくようなシーンがあれば、付け入る隙は十分にありそうですが……どうでしょうか。
東京11R ▲4 ザダル
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続いては、東京5Rの新馬戦にエントリーしている アルマドラード。
クラブ発表の厩舎コメント
20/10/7 藤沢和厩舎
- 7日は美浦南Wコースで追い切りました(69秒1-53秒5-39秒3-12秒7)。「今週末のデビューに備えて今朝追い切りをかけました。先々週、先週はクリストフに跨ってもらいましたが、当該週は杉原を背にしてコースでの併せ。僕が前の馬に乗っていて、それを見ながら直線で併入しています。全体で69秒くらいと目立つ時計ではありませんが、今は馬場がかなり重たく時計がかかる状態です。杉原的にはちょっと物足りなさを覚えたようですが、馬場の緩さゆえにイメージしていたほどグッと来なかったことが影響しているのでしょう。問題ない動きだったと思っています。態勢は整えられているので、あとは少しでもいい環境下で走らせてあげられればと思っています」(津曲助手)11日の東京競馬(2歳新馬・芝2000m)にルメール騎手で出走を予定しています。
ダービー馬 レイデオロの全弟という期待の良血馬が、いよいよデビュー戦を迎えます。
募集時の印象では、肩回りの造りこそ レイデオロに似ていますが、全体的な印象はあまり似ておらず、将来どのようなタイプに育つのか、興味は尽きません。
全兄たちの成績をみても初戦から動けそうですし、何よりも、この血統を知り尽くしている藤沢和師がゴーサインを出したのですから、心配は無用でしょう。
良血が故に自ずと期待値は上がってしまいますが、それに応えるだけの走りを期待したいところです。
東京5R ◎6アルマドラード
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3頭目は、京都4Rでデビューする シャーレイポピー。
クラブ発表の厩舎コメント
20/10/7 石坂公厩舎
- 7日は栗東芝コースで追い切りました。「今週は最終調整ということで、ジョッキーに乗ってもらって芝コースで3頭併せを行いました。最後は仕掛ける程度で5ハロンから64秒8、ラスト1ハロン11秒6という計測でした。ジョッキーは『併せに行くときにスッと反応してくれたし、いい動きでした』と話していて、手応えを掴んでくれたようでした。ゲートの確認も先週金曜日に行っており、初戦を迎えるに当たっては不安のない状態で送り出せそうです」(石坂公師)11日の京都競馬(2歳新馬・牝馬限定・芝1400m)に池添騎手で出走を予定しています。
トールポピー、アヴェンチュラと、クラブから2頭のGI馬が誕生した アドマイヤサンデー牝系ですが、次の世代からなかなか活躍馬が現れずに苦戦傾向。そろそろ活躍馬を出して、往年の勢いを取り戻したいところです。
シャーレイポピーは、トールポピーの孫にあたるクラブゆかりの期待馬。デビュー戦の鞍上には、トールポピーの主戦を務めた池添騎手を配して臨みます。
入厩後は追い切りでもシッカリと動けていますし、440キロほどで仕上がりも早そうな印象。初戦から良い走りが期待できるのではないでしょうか。
個人的にも、2歳馬はミッキーアイルの牝馬に出資が決まっているので、軽量という類似点もある、この馬の走りには注目しています。
京都4R ◎7シャーレイポピー
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最後は、京都5Rの新馬戦に出走する バーデンヴァイラー 。
クラブ発表の厩舎コメント
20/10/7 斉藤崇厩舎
- 7日は栗東芝コースで追い切りました。「今朝はジョッキーを乗せて芝コースで追い切りました。トモに緩さがあってまだ体を使えていないため、道中でうまく脚を溜めることができず、正直なところまだ動き切れていないなという印象を受けました。良くなってくるのはもう少し先だと思いますが、入厩からここまで調整自体は順調に進められましたから、今の状態でどんな競馬を見せてくれるか楽しみにしています。馬体重は現在494キロです」(斉藤崇師)11日の京都競馬(2歳新馬・芝1800m)に北村友騎手で出走を予定しています。
皐月賞2着馬 トライアンフマーチなど活躍馬こそいるものの、なかなか重賞ウイナーが現れなかった キョウエイマーチの子孫ですが、バーデンヴァイラーの2つ上の姉にあたる マルシュロレーヌが、水曜日に行われたLプレリュードで待望の重賞初制覇を飾りました。改めて、この牝系の優秀さが証明され、これからも 唯一残された ヴィートマルシェの血を通じて、ますます繁栄していきそうな雰囲気です。
ドゥラメンテ産駒の バーデンヴァイラーは、姉とは違い芝での活躍が期待されますが、更新コメントにあるように、どうやらまだ体力が付ききっていない様子。将来性には疑う余地もありませんが、初戦は少し割り引いたほうがよいかもしれません。
京都5R ▲バーデンヴァイラー
※この記事では出資有無に関係なくキャロットクラブの出走予定馬の中から注目馬をピックアップしています