JRAでは今週から年末まで8週連続のGI開催がスタート。
初戦を飾るのはエリザベス女王杯ですが、今年の出走メンバーをみて個人的に興味をひかれたのが、元出資馬 シンハライトと同期の6歳牝馬が2頭エントリーしていること。
シンハライトはひと足先に母馬となりましたが、同期がいまだに現役馬として活躍している姿をみると感慨深いものがあります。
特にローズSでハナ差の接戦を演じた クロコスミアは、その後も17、18年のエリザベス女王杯で連続2着、19年ヴィクトリアマイル3着とGI戦線で活躍を続けています。
記憶に新しい昨年のエリザベス女王杯は リスグラシューとクビ差の接戦でしたから、当時と同じだけのパフォーマンスを発揮できれば、ラヴズオンリーユー、クロノジェネシスといったGI馬を相手に再びアッと言わせるシーンがあっても不思議ではありません。個人的な想い入れとして、息の長い活躍を続ける6歳牝馬2頭の応援馬券はぜひ購入したいと思っています。
JRAのCMでも現6歳世代から2頭(メジャーエンブレム=栗毛、シンハライト=黒鹿毛)が毛色代表として取り上げられていましたから、気になる方は押さえてみてはいかがでしょうか 笑
*CM動画のキャプチャ。左上がメジャーエンブレム、左下がシンハライト
すっかり話しが逸れてしまいましたが、エリザベス女王杯にはキャロットクラブから4歳牝馬 センテリュオが出走を予定していますので、さっそく陣営のコメントをチェックしておきましょう。
クラブ発表の厩舎コメント
19/11/6 高野厩舎
- 6日は栗東坂路で追い切りました(53秒5-38秒5-25秒0-12秒5)。「今朝はルメール騎手に乗ってもらい、坂路で単走の追い切りを行っています。終いにかけてしっかりとした伸びでしたし、ジョッキーの感触も悪くなかったようでした。ひと息入った後ですが、カイバもちゃんと食べてくれていて状態は良好です。決して楽な競馬にはならないでしょうが、出走するからにはチャンスはあると思っていますし、ぜひとも一発狙っていきたいですね」(高野師)10日の京都競馬(エリザベス女王杯・牝馬限定・芝2200m)にルメール騎手で出走を予定しています。
GIへは初挑戦となる センテリュオですが、重賞に出走するのは今回が4度目。徐々にオープンのペースにも慣れてくると思いますが、ここは重賞ウイナーがズラリ勢ぞろいし、さすがに相手関係が厳しい印象です。
重賞ではGIII 4着が最高着順ですから、GI初挑戦でいきなり馬券圏内というのはどうでしょうか。
京都11R △12センテリュオ
----------
続いては、福島11R 福島記念に出走する メートルダール。
クラブ発表の厩舎コメント
19/11/6 戸田厩舎
- 6日は美浦南Pコースで追い切りました(66秒8-52秒3-37秒6-11秒8)。「角馬場で入念に動かした後はAコースへ入り、その後坂路を1本のぼった後にポリトラックコースへ移って時計を出しています。時計が出やすいポリトラックですが、それまでにしっかりと丁寧に動かしていますし、適度な負荷をかけることができていますよ。今朝の動きも良く、問題なく競馬へ向かえると思っています。前回は我々もあれほどまでにいい形で競馬ができると思っていなかったし、ジョッキーも過去のレースっぷりをイメージして早めに動く競馬をした結果終いがちょっと鈍りました。手が合っているのかなとも思いますし、小回りにはなりますが前走の内容を考えると2000mに戻ることで競馬はしやすくなると思うので、良い競馬を期待したいですね」(戸田師)10日の福島競馬(福島記念・芝2000m)に和田騎手で出走を予定しています。
ローカル重賞らしく、このレースは内枠有利の傾向があり、過去5年の優勝馬はいずれも3番以内のゲートからスタートしていました。
7枠13番からだとスタートで出して行かないかぎり、終始外々を回らせられる危険性が高く、レース前から早くも苦境に立たされた感があります。
メートルダールは、これまでの成績が示すとおりどちらかといえば冬場のほうがいいタイプで、初重賞制覇を飾ったのも17年暮れの中日新聞杯でした。2000mの距離はベスト条件なので、前走以上の走りをみせてくれそうですが、前述のとおり外枠を引いてしまったのがネックとなりそう。
近走の成績からも、ここは恵まれて掲示板くらいではないでしょうか。
福島11R △12メートルダール
----------
また、この日はキャロットクラブから2頭がデビュー予定なので、こちらも陣営のコメントをチェックしておきましょう。
まずは、京都5Rでデビューする グランデマーレから。
クラブ発表の厩舎コメント
19/11/6 藤岡厩舎
- 6日は栗東CWコースで追い切りました。「今朝はCWコースで併せて追い切りました。ジョッキー騎乗とはいえラスト1ハロンは12秒を切るくらいの計測で、抜群の動きを見せてくれていました。素質はある馬だと思いますし、初戦でどんなレースをしてくれるか楽しみです」(藤岡師)「ここまで坂路中心に時計を出していたのですが、コースに入れてちょっと右にモタれたものの、抜け出してからは力強くてまっすぐに走ることができていました。息遣いも良かったですし、いい状態でレースに臨むことができそうですね」(藤岡佑騎手)10日の京都競馬(2歳新馬・芝1800m)に藤岡佑騎手で出走を予定しています。
募集時から好馬体が目をひいた グランデマーレですが、当初予定していた7月のデビューを脚部の腫れ(おそらく打撲)により回避。ここは仕切り直してのデビューとなります。
一頓挫あったものの再入厩後は非常に順調。追い切りでは常に良い動きをみせており、10月後半の更新では藤岡師から『想像以上に動きますね』というコメントが出ています。
調教の良さがそのままレースにつながれば、初戦は難なく突破しそうな雰囲気です。
京都5R ◎2グランデマーレ
----------
続いては、東京6Rに出走する ラクンパルシータ。
クラブ発表の厩舎コメント
19/11/6 古賀慎厩舎
- 6日は美浦南Pコースで追い切りました(69秒4-53秒8-39秒3-12秒1)。「トモ脚の運びの見た目は相変わらずです。乗り手の感触的にも左右差を感じるということなので、上位どころのジョッキーだと気持ち悪がってまともに競馬をしてこない、へたしたら返し馬で止めてしまう可能性も考えられることから、クラブ、牧場と相談して事前に把握でき、なおかつしっかりと乗ってきてくれる若手がいいだろうという判断に至り、木幡育也で向かわせていただくことになりました。それで今朝の追い切りにも彼を背にして動かしました。地をとらえて走りやすいポリトラックコースでの追い切りでしたが3頭併せの真ん中にラクンパルシータを挟み込む形。タイトにして決して楽ではないタフな追い切りを行ったのですが、むしろ両サイドの助手たちが慌てるくらいラクンパルシータはしっかりとした、優勢とも言える動きでしたね。実戦と稽古では違うことが多いものの、やれることはやれましたし、しっかり動かしてきてデビュー戦へ向かえる態勢を整えることはできたかなと感じています。まずは無事に、そして今後につながる良い走りを見せてほしいと思っています」(古賀慎師)10日の東京競馬(2歳新馬・芝1800m)に木幡育騎手で出走を予定しています。
こちらはオープンで活躍した ピオネロ、クルミナルの半弟という期待の良血馬ですが、コメントにあるようにトモの状態があまり思わしくないようで、若手ジョッキーを配してのデビューとなりました。
ここ2週の追い切りも、トモを考慮してか負荷が掛かりすぎないようにポリトラックコースで行われていますし、師のコメントからもあまり初戦からという感じにはみえません。
まずは現状のデキでどれだけやれるか、といったところではないでしょうか。
東京6R ▲12ラクンパルシータ