メールドグラースが海外で大仕事をやってのけました。キャロットクラブ秋の豪州遠征組の先陣としてGIコーフィールドカップに挑戦し、見事に同レースを制覇。
自身の連勝数を6に伸ばすとともに、初のGI勝利を海外の地で挙げました。
ほんの1年ほど前は1000万クラスにいた馬ですから、同馬の成長力には驚かされるばかりです。関係者、出資者のみなさま、おめでとうございました。
さて、日曜日は京都競馬場で牡馬クラシックの最終戦・菊花賞が行われます。
今年はキャロットクラブから2頭がエントリーしていますので、さっそく陣営のコメントをチェックしておきましょう。
クラブ発表の厩舎コメント
ザダル
19/10/16 大竹厩舎
- 16日は美浦南Wコースで追い切りました(53秒6-38秒4-12秒3)。「この中間も細心の注意を払いながら脚元のチェックをしてきましたが変わりはありませんでした。もちろん脚だけでなく、周りの筋肉、骨といった様々な部分が関係してきますし、馬体全体のケアも怠らず、良いと思えることをしっかりと施しながら調整してきたつもりです。先週の追い切り後も変わりはなく、今週がいよいよ菊花賞の週になりました。京都への輸送を考えるとあまりタイトなスケジュールで追い切りから競馬へ向かうようにはしたくなかったので水曜日に追い切ることにしました。ウッドチップコースで併せ馬でしたが、相変わらず今回も手前を替えなかったものの最後まで脚色が悪くなることはなく、伸ばせていますよ。長丁場の競馬を意識して体は少しシャープにしていて、見た目はそこまで変わらないかもしれませんが現時点で前走からマイナス7キロくらいの状態にあります。輸送による変動がどこまであるかはわかりませんが、今のところ意図した調整ができ、それに伴った状態をつくれているように感じています。あとはこの後の変動の有無のチェックを行い、無事に輸送ができるかどうかですね。馬房でも前触れなしに急にスイッチが入ることのある馬で、馬運車でもそうです。一時よりはいいのかなと思うもののまだ安心はできないので、前々日に運ぶのか前日にするのか、馬の状態をよく見て、積み合わせの兼ね合い等もよく検討してタイミングを決め現地へ向かいたいと思っています」(大竹師)20日の京都競馬(菊花賞・芝3000m)に石橋騎手で出走を予定しています。
カウディーリョ
19/10/17 堀厩舎
- 16日は美浦南Wコースで追い切りました。17日は軽めの調整を行いました。「1週前追い切りでは終いが少し甘くなるような印象もあったので、その後は補うように調整をしてきました。カイバの食いに関しては良くなったり、もうひとつな時があったりと浮き沈みがある状況だったので、継続してガストロガードの投与を行っています。その結果、体は昨日の計測で447キロでした。ただ、これは前走時と同じくらいの体重で、その前走が競馬前が448キロで競馬当日が448キロでした。輸送がない状況で同じ数字だったことを考えると、おそらく京都へ輸送すると減ることが予想されます。少しでも減り幅を少なくできるようにしたいので、輸送に関しても到着後も工夫して臨むことを考えていて、場合によっては早めに移動させることを想定して追い切りを水曜日に行いました。落ち着き、そして競馬のときの折り合い面を考えてメンコを着用したまま追い切ったところ、前半の入りはこの馬としては悪くなかったように思えました。ただし、メンコの分もあってか終いの反応にはやや鈍さが見られました。これまでのレースでは返し馬までメンコを使って競馬では外すようにしていましたが、3000mの長丁場に臨むことを考えるとレースでもメンコを使用したほうがいいのではないかなと現時点では検討しています。あとは一番のポイントである当日の装鞍からパドック、そして競馬までの時間をいかに落ち着いていられるかです。前走もそうですが、これまでメンコをレース直前まで使用したからと言って冷静さを保てていたかと言われるとそうではなかったので、新たな一手として先週末にパシュファイヤーを試してみたところ、劇的とまでは言わないものの多少なりとも反応を示していました。競馬でどうするかはギリギリまで考えますが、現時点では少なくとも返し馬まではパシュファイヤーを使う方向で考えています。ここまで悩みながら調整を進めてきましたが、結論から申し上げますと菊花賞へ向かいます。この血統の傾向としてどうしても折り合い面に苦労して力を発揮しきれていない印象を持っているのですが、デビュー当初からこの馬の適性は長いところにあると見ていました。長いところとなると折り合いに苦労する分だけどうしても構えてしまい、後ろからの競馬となってしまいがちなことから今年の夏は折り合い面を進展させるために前回は2000mを使いました。理想を言えばもう少し慣らしてから本来の適距離に持っていくべきなのかもしれませんが、こういった舞台のレースはそうありません。正直に言えば、今回は今後につなげるための経験という意味合いが多いかもしれませんが、良いチャレンジとなってほしいと願っています」(堀師)20日の京都競馬(菊花賞・芝3000m)にM.デムーロ騎手で出走いたします。
2頭とも体調面に不安はなさそうですが、トーセンラー産駒とキングカメハメハ産駒ですから、やはり3000mという距離克服が課題となりそう。
いまどき15ハロンがベストというステイヤーがいるとは思えませんが、それでも2頭ともに母方からスタミナのアシストが期待できる血統ではありませんから不安は拭えません。よほど展開などに恵まれない限り勝ち負けまでは厳しいのではないでしょうか。
馬券的な話でいえば、毎日王冠での ダノンキングリーの走りをみるかぎり、やはり春のクラシック好走組が強いと思います。
京都11R △1ザダル △10カウディーリョ
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また、この日は新潟競馬場で活躍馬 リスグラシューの半妹 リリレフアがデビューを迎えます。
こちらも陣営のコメントをチェックしておきましょう。
クラブ発表の厩舎コメント
19/10/17 矢作厩舎
- 16日は軽めの調整を行いました。17日は栗東坂路で追い切りました(52秒2-38秒6-25秒1-12秒5)。「今朝は坂路で併せて追い切りました。全体52秒2、ラスト1ハロン12秒5なら時計も十分ですし、いい調教でした。この血統らしくカイバ食いが旺盛というわけではないのですが、ひと息入れて馬は良くなっており、前進気勢があっていい状態で初戦を迎えることができそうです。馬体重は追い切り前に鞍を置いた状態で470キロでした」(矢作師)「先週跨った時は重い馬場も影響したのかスッと反応できなかったので、今日はある程度気合いをつけるようにしました。時計的には十分なのですが、口向きがちょっと難しく、手綱を引っ張ったら頭を上げてしまいそうだったので、実戦では折り合いがカギとなりそうです。能力は高いと思いますし、道中をいかにフワッと行けるかですね」(中谷騎手)20日の新潟競馬(2歳新馬・牝馬限定・芝1600m)に中谷騎手で出走いたします。
奇しくも姉 リスグラシューと同じく、中谷ジョッキーを背に新潟でデビューすることになりました。
ただ、同じ新潟開催といっても、リスグラシューがデビューした8月と今の時期では意味合いが異なります。京都開催があるにも関わらず、わざわざ第三場でデビューするということは、弱いメンバーレベルを見込んでの遠征でしょう。
今月上旬の更新で矢作師が『良くなってくるのは正直まだこれからかな…という感じもします』とコメントしていますから、ここでの勝ち負けはともかく、本領発揮となるのはおそらく次走以降となりそう。
良血馬だけに人気は必至ですが、この鞍上ですから馬券は取りこぼしパターンも押さえておきたいところです。
新潟5R ▲14リリレフア