あっという間に夏競馬も残り3週となり、いよいよ後がなくなってしまった3歳未勝利馬たち。
レアケースとはいえ、3歳の9月に勝ち上がり、その後オープンまで出世した トゥザクラウンのような例もありますから、望みは捨てずに、最後のがんばりに期待しましょう。
さて。土曜日は、キャロットクラブから総勢11頭がスタンバイ。なかでも注目は、約半数を占める3歳未勝利馬たちの行方。
札幌7Rの未勝利戦では、生き残りをかけて2頭が直接対決しますので、さっそく陣営のコメントをチェックしてみましょう。
クラブ発表の厩舎コメント
アイスジェイド
20/8/19 札幌競馬場
- 19日は札幌ダートコースで追い切りました。「今朝も札幌ダートコースで追い切りました。引き続き大野騎手に乗ってもらったのですが、ラスト1ハロンは11秒8といういい伸びでした。ジョッキーもこの馬の良さを掴んでくれていると思いますし、なんとか力を出し切ってもらいたいですね」(牧田師)22日の札幌競馬(3歳未勝利・芝2000m)に大野騎手で出走を予定しています。
エクスプレッサー
20/8/20 札幌競馬場
- 15日に札幌競馬場へ移動しました。19日は札幌ダートコースで追い切りました。20日は軽めの調整を行いました。「先週の追い切り後の状態を確認したうえで金曜日に美浦を出発し、土曜日に札幌競馬場へ移動しています。週を跨いで整えるように接していたところ、ようやく昨日くらいに心身がまとまってきたかなと思える状態になってきました。トレセンである程度つくってあったので昨日行った追い切りは軽めのものにしています。両トモ、特に左トモの入りに物足りなさはあり、かばってハミに頼ってくるところがあり、行きっぷりがいいというよりはハミにややぶら下がってきて、前捌きにも硬さが見られるタイプなのですが、それはトレセンでも札幌入り後も変わりはないようです。ハミへの乗り方はいくらか強くなっているようにも思えるのでレースまでの残り数日間も特に背腰のケアを重点的に行いながら少しでもいい状態で向かえるようにしていきます。今回も当日の様子次第ではチークピーシーズを着用し、少しでもこの馬の良さを発揮できるようにしたいと考えています」(堀師)22日の札幌競馬(3歳未勝利・芝2000m)に藤岡佑騎手で出走いたします。
さすがにこの時期になると、権利を持っていない馬はレースを選ぶことができず、クラブ馬が直接対決となってしまうのもやむを得ないところ。
2歳暮れの新馬戦で2着に好走した エクスプレッサーが、まさかこの時期まで勝ち上がれないとは、夢にも思いませんでした。
久しぶりのレースだった前走は、休み明けの上、馬場も向かなかった印象ですから、巻き返しの余地は十分にあるのではないでしょうか。お姉さんの アロマドゥルセのように、勝ち上がることさえできれば長く楽しませてくれる血統なので、何とか勝利を手にして欲しいところです。
いっぽうの アイスジェイドは、2歳10月にデビューを予定していましたが、在厩中に口に外傷を負ってしまいデビューが白紙に。そこから運命の歯車が狂ってしまった感じで、今年の3月に念願のデビューを果たしたものの、まだキャリアは1戦しかありません。
初戦は馬体が緩かったこともあり、あまり見どころがありませんでしたが、兄姉に重賞馬がいる血統ですし、伸びしろも十分にありそうですから、何とか変わり身を見せて欲しいところ。
こちらはキャリアを考えても、掲示板に載ることさえできれば、連闘や中1週も視野に入ってくるはずなので、状況は厳しいですが、がんばって欲しいですね。
札幌7R ◎12エクスプレッサー ▲3アイスジェイド
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続いては、新潟7Rで勝ち上がりを目指す クロトノーナ。
クラブ発表の厩舎コメント
20/8/19 大和田厩舎
- 19日は美浦坂路で追い切りました(54秒6-39秒7-25秒9-12秒8)。「先週の追い切り後の様子を見ていてもいい意味で変わりはありませんでしたので、その後もしっかりと乗っていき、今朝は当該週の追い切りを行うことにしました。坂路に入れて単走で終い重点の内容のものにしてあります。雰囲気が良く、しっかりと走れる状態に映りますし、心配していた左前脚の球節の状態も落ち着いていて総合的に見ていい状態に思えます。あとは無事に出走し、いかにレースに対応できるかでしょう。大幅に条件を替えるので不安がないわけではありませんが、前走で自分のリズムで運べた方がいいだろうということがわかりましたし、何とか変わって欲しいと願っています」(大和田師)22日の新潟競馬(3歳未勝利・芝2400m)に武藤騎手で出走を予定しています。
GI馬ノームコア、クロノジェネシス のすぐ下という良血馬ですが、ここまでの成績は冴えず、勝ち上がりに目途は立っていません。
血統面の期待値を考えれば物足りませんが、募集価格、厩舎などの条件から、出資者の方も、ある程度は察しがついていたのではないでしょうか。むしろ、この血統ですから"繁殖を見越しての先行投資"という考えで出資した人の方が多いかもしれません。
良血馬だけに土壇場での大逆転があっても驚けませんが、常識的に考えれば、繁殖として無事に牧場へ戻すことが最優先。ここは無理をせずに、回ってくるだけになるかもしれません。
新潟7R △11クロトノーナ
※予想記事では出資有無に関係なくキャロットクラブの出走予定馬をメインに注目馬をピックアップしています